121 特許・実用新案との違い

特許・実用新案も意匠と同じように、工業所有権として保護されますが、意匠と特許・実用新案との違いは何でしょう。これらはいずれも、人間が創作するものと法律上定義されています。しかし、特許・実用新案の場合は、「自然法則を利用した技術思想の創作」(特許法第二条第一項)(特許法第二条第一項)(実用新案法第二条第一項)とされています。意匠の場合は、意匠法第二条第一項のとおり、「物品の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合あって、視覚を通じて美感を起こさせるもの」とされています。同じ創作でも、技術思想の価値に重きを置くのか、それとも物品の美感の価値に重きを置くのかで、発明や考案として見ることもできますし、意匠として見ることもできる場合があります。
創作したものを、発明や考案として保護を受けた方がいいのか、意匠として保護を受けた方がいいのか、お悩みでしたらどうぞ専門家にご相談ください。
また、一旦は発明として特許出願したものでも、或いは一旦は考案として実用新案登録出願したものでも、新規性や進歩性の要件で権利化がむずかしそうと考え直す場合もあると思います。そのような場合、一定の条件の下で意匠登録出願に変更する手続きもできます。その場合のメリット、デメリットそしてリスクなど詳しくご説明いたします。