142 意匠登録の必要性

ここでは、意匠登録を受ける必要があるのか、について考えてみましょう。あなたが創り出したデザインは、あなたが意匠登録出願をして意匠登録を受けなければ、あなたは業として実施することができないのか、という問題に言い換えてみます。大きく分けて二つのケースが考えられます。
一つ目のケースは、あなたが意匠登録出願をしていないで、他人が既に、それと同じか又は類似のデザインの意匠登録を受けているか、意匠登録出願している場合です。原則としてあなたは、あなたのデザインを業として実施することができません。但し、他人の意匠登録出願の際に、既にあなたがそのデザインの実施である事業をしているか、事業の準備をしている場合には、例外としてあなたは、あなたのデザインを業として実施できます。
二つ目のケースは、あなたが意匠登録出願をしていないで、他人がまだ意匠登録を受けていないし、まだ意匠登録出願もしていない場合です。あなたはあなたのデザインを業として実施できます。但し、あなたが意匠登録を受けていなければ、後から他人があなたのデザインを業として実施したとしても、これを止めさせることができない場合があります。あなたのデザインと同じか類似のデザインを、その他人がたまたま独自に創作したのであれば、これを止めさせることはできません。その他人が、あなたのデザインを模倣した場合(不正競争防止法は詳しくないのですが、著名である必要はないということでよろしいでしょうか?)にのみ、不正競争防止法の違反行為として、止めさせることができるのです。
このように、あなたが意匠登録出願をしていなければ、あなたのデザインを十分に守ることはできないのです。